当サイトでは、広告を掲載している場合があります。記事内で購入する商品を申し込み・購入することで、当サイトに売上の一部が還元されることがあります。消費者庁が問題としている「誇大な宣伝や表現」とならないよう配慮してコンテンツを制作しておりますのでご安心ください。万が一不適切な表現など見つけられましたら、お問い合わせフォームからご連絡いただけると幸いです。
FP資格を取得するには学科試験と実技試験両方に合格する必要があります。試験実施機関は一般団法人金融財政事情研究会(きんざい)とNPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)の2種類です。
学科と実技ってなに?面談とかするの?💦
試験申し込むとこ2種類あるってどういうこと!?
いざFP試験を受けようと思ったらとわたしのようにパニックになる人も多いのではないでしょうか。
FP資格取得には「学科」と「実技」の2つの試験に合格する必要があります。
「実技」といってもFP3級・2級では何か面談をする試験ではありません。
学科はFP協会もきんざいも共通ですが、実技は受検する機関によって異なります。
FP資格を取得するにはどの試験機関で受検するか決めなくてはなりません。
今回は、「学科」と「実技」がどういったものか、きんざいとFP協会の違いについて解説していきます。
- 学科試験と実技試験の特徴
- FP協会ときんざいの選び方
的をしぼって効率よく勉強しよう!
そもそも学科試験と実技試験とは
学科試験・実技試験(FP協会・きんざい)の特徴をまとめると以下のとおりです。
学科 | 3級 | 2級 |
出題形式 | マークシート形式 ◯✖️2択問題 30問/3択問題 30問 合計60問 | マークシート形式 4択問題 60問 |
試験時間 | 10:00~12:00 (120分) | 10:00~12:00 (120分) |
合格基準 | 60点満点で 36点以上 | 60点満点で 36点以上 |
実技 | FP協会3級 | きんざい3級 | FP協会2級 | きんざい2級 |
出題形式 | マークシート形式 3択問題 20問 | マークシート形式 事例大問5題 3択問題 15問 | 記述式 40問 | 記述式 事例形式 5題 |
出題科目 | 資産設計提案業務 | ・保険顧客資産相談業務 ・個人資産相談業務 | 資産設計提案業務 | ・個人資産相談業務 ・中小事業主資産相談業務 ・生保顧客資産相談業務 ・損保顧客資産相談業務 |
試験時間 | 13:30~14:30 (60分) | 13:30~14:30 (60分) | 13:30~15:00 (90分) | 13:30~15:00 (90分) |
合格基準 | 100点満点で 60点以上 | 50点満点で 30点以上 | 100点満点で 60点以上 | 50点満点で 30点以上 |
2級の実技試験は記述式ですが、文章を書くわけではありません。計算問題の答えと選択問題の選択肢を記述するだけです。
学科は以下の科目から出題される基本問題です。
実技の出題科目はFP3級は3つ、FP2級は5つあります。
どれか1つの科目を選んで受検すればOKです。
FP3級受検したとき、実技問題選択するの知らなくてギリギリまで3つ全部勉強してました
- FP3級:実技の出題科目
- ・資産設計提案業務(FP協会)
・保険顧客資産相談業務(きんざい)
・個人資産相談業務(きんざい) - FP2級:実技の出題科目
- ・資産設計提案業務(FP協会)
・個人資産相談業務(きんざい)
・中小事業主資産相談業務(きんざい)
・生保顧客資産相談業務(きんざい)
・損保顧客資産相談業務(きんざい)
FP協会ときんざいの実技問題の違い
FP3級試験を受けるにはきんざいと日本FP協会どちらかの試験機関を選択する必要があります。
ここからは日本FP協会ときんざいの違いを解説します。
問題形式:マークシート式20問
- 学科をしっかり勉強すれば解ける知識問題が10問、残り半分が計算問題
- FP協会の実技問題の方がきんざいと比べて文字数が少なめ
- 「キャッシュフロー表」「個人バランスシート」「係数計算」「保険金・給付金」の計算問題がよく出る
60分で20問、1問あたり3分で計算もあり結構ギリギリ
問題形式:5つの設例から3つの問題が出るマークシート式(全15問)
設例とは|ファイナンシャル・プランナーがお客さんから相談を受けていると想定した例題です。
- 保険に関連する仕事をしている人や、今後仕事に就きたい人向けの問題
- 「第1問:公的年金」「第2問:個人保険」「第3問:法人保険」「第4問:所得税」「第5問:相続」というお決まりのパターン
- 問題文が会話形式になっている
- ファイナンシャルプランナーがお客さんに提案してるような問題文
- 学科をしっかり勉強すれば解ける知識問題が10問くらいある
- 「第1問:公的年金」「第2問:金融資産運用」「第3問:税金」「第4問:不動産」「第5問:相続」というお決まりのパターン
- 問題文が会話形式になっている
- ファイナンシャルプランナーがお客さんに提案してるような問題文
国語のテストが得意だった人には解きやすいかも(わたしは苦手)
問題形式:記述式40問
- 6分野から出題される
- 出題傾向が学科と似てる
- 「ライフプランニングと資金計画」の分野の出題が多め
- AFPを取得するなら選ぶべき
- 実生活に役立てたいなら選ぶべき
AFPはFP協会が運営する民間資格です。きんざいの実技を選んでも取得できますが、FP協会の実技を選んだ方が相性がいいです。
問題形式:5つの設例から3つの問題が出る記述式(全15問)
- 6分野のうち「リスクマネジメント」以外の5分野から出題される
- 出題傾向が学科と似てる
- 受検者数が一番多い
- 実生活に役立てないなら選ぶべき
実技問題どれにするか迷ったら「個人資産相談業務(きんざい)」か「資産設計提案業務(FP協会)」のどちらかにすればOKです
- 6分野のうち「金融資産運用」「不動産」以外の4分野から出題される
- 生命保険や医療保険の配点が40%を占める
- 保険に関する計算問題が多い
- 保険会社に勤めたい人は選ぶべき
保険営業の人が「月々いくらになるからこうすればお得です」と提案できるような計算問題が多いです
- 6分野のうち「金融資産運用」「不動産」以外の4分野から出題される
- 生命保険や医療保険の問題はなく損害保険のみ出題される
- 試験は年1回のみ(通常年3回)
- 損害保険のFPになりたいなら選ぶべき
損害保険は「自動車保険」「火災保険」「地震保険」「傷害保険」「旅行保険」などが代表的です
- 6分野のうち「リスクマネジメント」以外の5分野から出題される
- 中小事業の経営者への相談業務を想定した問題が出題される
- 試験は年2回のみ(通常年3回)
- 富裕層に向けたFPを目指したいなら選ぶべき
FP1級取得を考えてるならおすすめです。「中小事業主相談業務」ではFP1級対策も兼ねた勉強ができます
どの実技試験を受けるべきか?選ぶ基準3選
実技試験を選ぶときに抑えておきたいポイントは以下のとおりです。
- 過去問の解きやすさで選ぶ
- 試験会場で選ぶ
- 受験者数や合格率を見比べて選ぶ
ちなみにわたしはFP協会をうけました。3級でFP協会を選んでも2級ではきんざいを選ぶこともできます(3級きんざい→2級FP協会もOK)
①過去問の解きやすさで選ぶ
日本FP協会・きんざいどちらも過去問を無料で見ることができます。
(参照:日本FP協会試験問題・模範解答)
(参照:一般社団法人金融財政事情研究会試験問題)
試験申し込み受付期間までにある程度学習を進めて実技の過去問を少し解いてみてください。
- 試験申し込み期限は21日間
- 試験日の約2ヶ月半前までに申し込み
- 例:2023年1月22日試験の場合 申し込み受付期間11月8日〜11月29日まで
実際に過去問を解いてみてとっつきやすいものを選ぶと良いでしょう。
🔻FP協会ときんざいの過去問の違いについてこちらの記事でも紹介しています🔻
FP3級|試験当日電卓忘れたときの対処法【電卓いらないのか過去問から検証】②試験会場で選ぶ
試験当日、緊張と慣れない場所での受検なので移動時間は短いに越したことはありません。
日本FP協会ときんざいの開催地数は以下のとおりです。
地域 | FP協会 開催地数 | きんざい 開催地数 |
全国 | 143 | 358 |
北海道 | 7 | 13 |
東北 | 9 | 31 |
関東 | 50 | 103 |
中部 | 28 | 47 |
近畿 | 17 | 51 |
中国 | 10 | 34 |
四国 | 6 | 23 |
九州沖縄 | 16 | 56 |
参照 | 日本FP協会 試験会場一覧 | きんざい試験会場一覧 |
きんざいは日本FP協会より試験会場が2倍以上多いので自宅近くになる可能性があります。
移動時間に勉強するのもありですが、帰り時間を考えると試験会場への距離は短い方がいいですね。
試験会場まで往復3時間はさすがにきつかった
🔻試験当日様子はこちら🔻
試験会場についての注意事項は簡単にまとめると以下のとおりです。
- 受検会場は後日送られてくる受検票でお知らせ
- 家から遠い、コロナ怖いという理由から受検地の変更&場所指定はできない
(県を跨いで引っ越しする場合は申請すれば変更OK) - コロナの影響で試験会場確保するのが難しいので住んでる地域の隣の県で受検する場合がある
- 過去の受検地は変更になる可能性もあるので参考までに
③受験者数や合格率を見比べて選ぶ
学科・実技の受験者数と合格率は以下のとおりです。
3級 | FP協会 | きんざい |
受検者数 | 26,251人 | 26,640人 |
合格率 | 80.75% | 59.25% |
2級 | FP協会 | きんざい |
受検者数 | 22,647人 | 39,367人 |
合格率 | 45.41% | 25.54% |
3級 | 資産設計提案業務 (FP協会) | 個人資産相談業務 (きんざい) | 保険顧客資産相談業務 (きんざい) |
受検者数 | 25,461人 | 13,608人 | 14,572人 |
合格率 | 85.74% | 54.64% | 46.04% |
2級 | 資産設計提案業務 (FP協会) | 個人資産相談業務 (きんざい) | 生保顧客資産相談業務 (きんざい) | 損保顧客資産相談業務 (きんざい) | 中小事業主資産相談業務 (きんざい) |
受検者数 | 18,592人 | 17,972人 | 11,139人 | 341人 | 1,855人 |
合格率 | 58.45% | 35.74% | 45.53% | 59.24% | 59.25% |
2017年5月〜2022年5月試験平均値
(参照:日本FP協会 FP技能士の取得者数 及び 試験結果データ)
合格率を見ると日本FP協会の方が合格しやすそうに見えますが、
実際には日本FP協会もきんざいも難易度は同じくらいです。
きんざいと同じ問題の学科試験でも日本FP協会の方が合格率が高いのは
受検者の意欲やレベルの高さが伺えます。
きんざいは企業からの団体申し込みが多く「仕方なく」受検する人が多いのかもしれません。
一方、日本FP協会は個人申し込みで「意欲的に」受検する人が多いようです。
まとめ:こんな人におすすめ!実技試験を選ぶポイント
今回は「学科試験と実技試験の特徴」と「きんざいとFP協会の実技の選び方」について解説しました。
学科と実技の抑えるべきポイントと、実技試験の選ぶ基準は以下の通りです。
- 学科試験は共通問題
- 選択した実技科目によってFP協会かきんざいか選ぶ必要がある
- 3級でFP協会選んでも2級できんざい選んでOK(きんざい→FP協会もOK)
- 過去問を解いてみて一番解きやすい科目を選べばOK
- FP協会もきんざいも難易度は同じ
- FP協会の方が合格率が高い
- きんざいの方が試験開催地が多い
(試験会場が近所の可能性が少し高い) - 迷ったら「資産設計提案業務」か「個人資産相談業務」の2択でOK
(生活に直結した問題が多いため勉強しやすい)
おすすめの人 | |
3級2級「資産設計提案業務」 3級2級「個人資産相談業務」 | 家計改善に役立てたい人 生活に直結する知識を学びたい人 |
3級「保健顧客資産相談業務」 2級「生保顧客資産相談業務」 | 保険関係の仕事をしている人 保険に興味がある人 |
2級「損保顧客資産相談業務」 | 損害保険関係の仕事をしている人 年1回の受検タイミングに合う人 |
2級「中小事業主資産相談業務」 | 企業相手のFPを目指したい人 |
実技試験は3級は3種類、2級は5種類あります。実技科目を全部勉強する必要はなく1つ受検して合格すればOKです。
いくつか特徴や選び方など紹介しましたが、どの実技試験を選んでも致命的な差はないのでご安心ください。
今回の記事を参考に、受検目的や前提知識を明確にして実技試験を選ぶ基準にしてみてください。