いざFP3級受けようと思ったら

・3級FP技能士を取得するには学科試験と実技試験両方に
合格する必要があります
・試験実施機関は一般団法人金融財政事情研究会(金財)と
NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(日本FP協会)の2種類あります

学科と実技ってなに?面談とかするの?💦
試験申し込むとこ2種類あるってどういうこと!?
とわたしのようにパニックになる人も多いのではないでしょうか。
FP3級試験は「学科」と「実技」の2つの試験に合格する必要があります。
「実技試験」といってもFP3級では何か面談をしたり記述したりするような試験ではありません。
「学科」も「実技」マークシート形式の選択問題です。
学科はFP協会もきんざいも共通です。
実技は受検する機関によって違います。
・学科試験と実技試験ってどんなの?
・きんざいとFP協会結局どっち選べばいいの?
という疑問をわかりやすく解説していきます。

的をしぼって効率よく勉強しよう!
もくじ
そもそも学科試験と実技試験とは

学科試験・実技試験(FP協会・きんざい)の特徴をまとめると以下のとおりです。
実技(FP協会) | 実技(きんざい) | |
出題形式 | マークシート形式 3択問題 20問 | マークシート形式 事例大問5題 3択問題 15問 |
出題科目 | 資産設計提案業務 | ・保険顧客資産相談業務 ・個人資産相談業務 |
試験時間 | 13:30~14:30 (60分) | 13:30~14:30 (60分) |
合格基準 | 100点満点で 60点以上 | 50点満点で 30点以上 |
学科は以下の科目から出題される基本問題です。
1.ライフプランニングと資金計画
2.リスクマネジメント
3.金融資産運用
4.タックスプランニング
5.不動産
6.相続・事業継承
実技の出題科目は3つあります。
・資産設計提案業務(FP協会)
・保険顧客資産相談業務(きんざい)
・個人資産相談業務(きんざい)
3つの科目のうちどれか1つだけ受検すればOKです。

ギリギリまで3つ全部出ると思って全部勉強してました
FP協会ときんざいの実技問題の違い

FP3級試験を受けるにはきんざいと日本FP協会どちらかの試験機関を選択する必要があります。
ここからは日本FP協会ときんざいの違いを解説します。
日本FP協会の実技問題(1種類)
問題形式:全部で20問
<資産設計計算業務>
・学科の勉強をしっかりしていれば解ける知識問題が10問、残り半分が計算問題。
・FP協会の実技問題の方がきんざいと比べて文字数が少なめ。
・「キャッシュフロー表」「個人バランスシート」「係数計算」「保険金・給付金」がよく出る計算問題。

60分で20問、1問あたり3分で計算もあり結構ギリギリ
きんざいの実技問題(2種類)
問題形式:5つの設例から3つの問題が出る(全15問)
設例とは|ファイナンシャル・プランナーがお客さんから相談を受けていると想定した例題です。
<保険顧客資産相談業務>
・生命保険に関連する仕事をしている人や、今後仕事に就きたい人向けの問題。
・「第1問:公的年金」「第2問:個人保険」「第3問:法人保険」「第4問:所得税」「第5問:相続」というお決まりのパターン。
・問題文が会話形式になっている。
・実際の業務でファイナンシャル・プランナーがお客さんに対してこうした方がいいよと提案してるような形式。
<個人資産相談業務>
・学科の勉強をしっかりしていれば解ける知識問題が10問くらいある。
・「第1問:公的年金」「第2問:金融資産運用」「第3問:税金」「第4問:不動産」「第5問:相続」というお決まりのパターン。
・問題文が会話形式になっている。
・実際の業務でファイナンシャル・プランナーがお客さんに対してこうした方がいいよって提案してるような形式。

国語のテストが得意だった人には解きやすいかも(わたしは苦手)
どの実技試験を受けるべきか?選ぶ基準3選

実技試験を選ぶときに抑えておきたいポイントは以下のとおりです。
- 過去問の解きやすさで選ぶ
- 試験会場で選ぶ
- 受験者数や合格率を見比べて選ぶ

ちなみにわたしはFP協会をうけました
①過去問の解きやすさで選ぶ
日本FP協会・きんざいどちらも過去問を無料で見ることができます。

(参照:日本FP協会試験問題・模範解答)


(参照:一般社団法人金融財政事情研究会試験問題)
試験申し込み受付期間までにある程度学習を進めて実技の過去問を少し解いてみてください。
・試験日の約2ヶ月半前までに申し込み
例:2021年5月21日試験の場合 申し込み受付期間3月12日〜4月1日まで
実際に過去問を解いてみてとっつきやすいものを選ぶと良いでしょう。
🔻FP協会ときんざいの過去問の違いについてこちらの記事でも紹介しています🔻

②試験会場で選ぶ
試験当日、緊張と慣れない場所での受検なので移動時間は短いに越したことはありません。
日本FP協会ときんざいの開催地数は以下のとおりです。
地域 | FP協会 開催地数 | きんざい 開催地数 |
全国 | 142 | 360 |
北海道 | 5 | 14 |
東北 | 9 | 30 |
関東 | 50 | 101 |
中部 | 29 | 47 |
近畿 | 15 | 50 |
中国 | 9 | 38 |
四国 | 7 | 25 |
九州沖縄 | 18 | 55 |
参照 | 日本FP協会 2021年5月3級・2級試験会場一覧 | 一般社団法人金融財政事情研究会 過去の試験会場 |
きんざいは日本FP協会より試験会場が2倍以上多いので自宅近くになる可能性があります。
移動時間に勉強するのもありですが、帰り時間を考えると試験会場への距離は短い方がいいですね。


試験会場まで往復3時間はさすがにきつかった
🔻試験当日様子はこちら🔻



試験会場についての注意事項は簡単にまとめると以下のとおりです。
・家から遠い、コロナ怖いという理由から受検地の変更&場所指定はできない
(県を跨いで引っ越しする場合は申請すれば変更OK)
・コロナの影響で試験会場確保するのが難しいので住んでる地域の隣の県で受検する場合がある
・過去の受験地は変更になる可能性もあるので参考までに
③受験者数や合格率を見比べて選ぶ
学科・実技の受験者数と合格率は以下のとおりです。
FP協会 | きんざい | |
受験者数 | 23,223人 | 27,451人 |
合格率 | 79.68% | 59.47% |
資産設計提案業務 (FP協会) | 個人資産相談業務 (きんざい) | 保険顧客資産相談業務 (きんざい) | |
受験者数 | 22,114人 | 14,239人 | 14,669人 |
合格率 | 85.38% | 55.81% | 46.36% |
2017年5月〜2021年5月試験平均値
(参照:日本FP協会 FP技能士の取得者数 及び 試験結果データ)
合格率を見ると日本FP協会の方が合格しやすそうに見えますが、
実際には日本FP協会もきんざいも難易度は同じくらいです。
きんざいと同じ問題の学科試験でも日本FP協会の方が合格率が高いのは
受検者の意欲やレベルの高さが伺えます。
きんざいは企業からの団体申し込みが多く「仕方なく」受検する人が多いのかもしれません。
一方、日本FP協会は個人申し込みで「意欲的に」受検する人が多いようです。
まとめ:こんな人におすすめ!実技試験を選ぶポイント


今回は「学科試験と実技試験の特徴」と「きんざいとFP協会の実技の選び方」について解説しました。
それぞれの実技試験のおすすめポイントや特徴は以下です。
・保険の経理処理が出題されるため、会計知識があったほうが有利(簿記3級レベル)
・税(所得税、法人税、贈与税、相続税)に関する出題比率高め。税になじみがあれば有利
・基本に忠実な問題が多い
・生活の直結した問題が多いため勉強はしやすい
・出題傾向が大体一緒で対策しやすい
・生活の直結した問題が多いため勉強はしやすい
実技試験は3種類あります。3種類全部合格する必要はなく1つ受検して合格すればOKです。
保健関係の仕事をしている方、もしくは保険に興味がある方は「保健顧客資産相談業務(きんざい)」一択となるでしょう。
それ以外は「資産設計提案業務(日本FP協会)」か「個人資産相談業務(きんざい)」がおすすめです。
とはいえ、実技試験のどれを選んでも致命的な差はないのでご安心ください。
今回の記事を読んで、受験目的や前提知識を加味して実技試験を選ぶ基準にしてください。